ぶっきらぼうに研ぎ澄まされた言葉、さり気なく燃えている歌声、やたらめったにレイドバックなサウンド…永遠に名盤な匂いプンプン!不世出のSSW・望月貴徳、ファーストアルバム完成!アコギによる弾き語りスタイル、ブルース〜カントリー系の曲調はまさに70年代のURC系フォークの匂い。だがその歌詞には強烈なオリジナリティが宿っている。徹底的に頭韻されるその日本語は、宮沢賢治、中原中也などの影響も感じさせながら、単なる駄洒落にしか聞こえない昨今の日本語ラップにおける韻の踏み方に対するアンチテーゼを掲げているようにも受け取れる。それでいて歌唱のスピード感は多分に現代的。またほとんどの歌詞が自身の恋愛や結婚、身の回りの事などパーソナルな出来事を主題としているが、それがかえって、普遍的で誰しもが共有できうるメッセージとして、今新鮮に聴こえる。歌詞を追っていると、真面目とフザケの間を縫うようなどこか飄々とした世界観を提示しながら、突然意外かつ大胆な修辞や比喩が飛び出し驚かされる。